投稿

2015の投稿を表示しています

理数科合同研修会 151116

イメージ
平成15年11月16日,秋田県の理数科が集まる合宿「理数科合同研修会」に行ってきました。「ひも理論の世界」と題して,ひも理論の入門から,演習問題までを行ってみました。 手を動かす実験として,簡単な「ゴムギター」を作ってもらいました。ちゃんと音は出ますが,やはり性能が余り良くなく,かろうじて音階が聞きとれるという感じです。性能向上が課題です。 演習は,「物理基礎」で習う「定常波」の問題と,「ひも理論」特有の高次元空間を導出する演習の2題を選択してもらうことにしました。みなさんなかなか良くできていてとても楽しかったです。

Teaching Physics

「科学をどう教えるか」 の原著です。 pdfが置いてあるのに ,なんと今,気付きました。よく読む本なので,pdf化したかったのですが,裁断はしたくないし,コピーも面倒だし。。と思っていたので良かったです。買うとけっこうなお値段です。

スーパーサイエンスハイスクール事業の俯瞰と効果の検証

毎年のSSHの取組を評価したり,新しい計画を立てるのに,自校の全国の中での位置付けを知ることはとても大事です。全国のSSHの傾向をまとめた資料が欲しい,とずっと思っていました。SSH校からは,毎年「活動実績調査」なるものをJSTに提出しています。おそらくJSTや文科ではこれを分析しているのでしょうが,その結果は公開されていませんでした。これまでJSTの方と話す機会があるときに,「全国的な傾向と分析が知りたい」という要望を伝えてきました。 で,今年の3月に,科学技術・学術政策研究所(NISTEP)からSSHに関する調査結果が出ているのを見つけました。 スーパーサイエンスハイスクール事業の俯瞰と効果の検証 とても貴重な資料です。要約では以下のようにまとめられています。 SSH指定校の理系進学率は全国平均に比べ、2~3 倍程度高い。 都市部のSSH指定校に比べ、地方のSSH指定校の国公理系進学率が高い。 SSH事業に関与している教員比率が高いSSH指定校では、理系進学率が高い。 学習指導要領によらない教科内容を積極的に実施する学校では、国公理系進学率が低い傾向がある SSHが始まったのが平成14年とのことですので,すでに11年が経っています。文科省が最初に意図した姿に育ったのかどうかはともかく,SSH校全体で大きな流れが生まれていて,日本独自,他国では類を見ないものに育っているのではないかと思っています。それを明らかにするためには,個々の学校のケーススタディや,「SSH卒」の研究者の追跡調査が必要でしょう。 最近の文科の方針では,次期指導要領の「数理探究」を見据え,コンピテンシーベースとの指導と評価を重視する姿が鮮明です。この先どうなっていくのか,とても興味深いです。

本荘高校「台湾の科学事情」151031

イメージ
本荘高校での出張授業の2回目は,台湾での研究の様子を紹介するものです。 受講者のみなさんは,12月に台湾への修学旅行を控えています。現地での研究の様子などを紹介したあと,簡単な中国語講座もやりました。やはり,講師が一方的に話すだけでなく,受講者も声を出して参加できる授業はやっていても楽しいです。 若いときに海外を体験できるのは本当に貴重な体験になりそうです。最近の高校生が羨ましいです。

LEDの授業@生涯学習センター 271024

イメージ
秋田県生涯学習センターの講座 でLEDの授業を行ってきました。 生徒向けではなく,一般の方を対象とした講座です。最初は静かに聞いてくださっていたのですが,いざLEDを配って「実験コーナー」になると,みなさん楽しんでくださいました。本当に良かったです。 結局,実験に十分時間をとって,最後に理論的な話(PN接合でなぜ光るのか,の説明)をしました。 初めてのプランでしたが,自分が感じた限りでは感触も良く,楽しんでいただけたようでした。参加してくださった皆様,どうもありがとうございました。

本荘高校 「世界はひもからできている」 151010

イメージ
平成27年10月10日,本荘高校で「ひも理論」の授業を行ってきました。 なかなか難しくて抽象的に感じられたかもしれませんが,「高校の勉強がきちんとここにつながるんだよ,こんなすごいことができるんだよ」というのが伝えたかったメッセージです。少しでも高校での学びの動機になればと思っています。 本荘高校はこの地域の伝統校で,数多くの科学者を輩出しています。 遠藤章 氏 は「スタチン」の研究でノーベル賞候補と目されています。ブラックホール研究 大須賀健 氏,オーロラ研究の 佐藤由佳 氏など,若い研究者もたくさん育っています。 科学者を育む土壌があるのでしょうか。鳥海山や海に近く,変化に富んだ豊富な自然があります。遠藤章氏の研究は,キノコが豊富にある環境から生まれました。TDK,にかほの科学館,齋藤憲三顕彰会,秋田県立大学などがあり,地元の小中学生の科学研究をサポートする姿勢が協力です。市の施設「カダーレ」には驚くほど立派な図書館があります。 本荘高校は,見晴らしの良い丘の上にあり,美しい校舎はいつ訪れても気持ちがよく,ここで元気に学んだ生徒さんたちがこれからも活躍されることを願います。

横手市小・中学校 児童生徒理科研究作品展 2

イメージ
会場の様子です。横手市役所南庁舎1Fの大きなスペースが会場です。  「工作部門」には作品がずらりと並んでいます。楽しそうな作品がいっぱい!   研究ポスターもホールにいっぱい並んでいます。理科の授業がまだない1年生,2年生の作品もたくさんあります。

iPad Proはノートになるか

iPad Pro  が出ました。 自分にとって,そしておそらく多くの研究者にとって,ノートの管理は永遠の課題なのではないでしょうか。 自分の場合,「ノートを忘れずに持ち歩く」ということがなかなかできずにいます。いいアイデアがあったり,ちょっとした時間ができたりしたときにすぐ書きたい,と思うと,結局そのへんの裏紙になったり,チラシになったりします。決まったノート1冊を持ち歩けばよいだけかもしれませんが,そのノートはすぐいっぱいになります。あとから検索もできません。 というわけで,これまでiPad用がノートの代わりにならないかと思って,何種類かペンを買ったりしてみましたが,どれもダメでした。ペン先の位置と文字が表示される位置と文字のズレが気持ち悪く,しかも書くスピードに全く追随してきません。 タブレットがノートの代わりになる日は来るのでしょうか。依然としてノートには,「軽い」「安い」「投げても重ねても平気」「曲げられる」というメリットがあり,これを追い越せるのはしばらく先になりそうです。研究とか授業をやっていて思う理想は,「書き込めて,捨てられて,投げられて,なおかつ動画やシミュレーションが動いたり,投票マシンになったりする」紙です。 地方では当分見られなさそうなiPad Pro なので,出張に行ったついでに触れればいいなと思っています。

横手市小・中学校 児童生徒理科研究作品展

イメージ
平成27年9月13日(日),標題の発表会を観てきました。 いわゆる「小学生の自由研究」の発表会です。      作品は「理科工作部門」「採集標本部門」「研究記録部門」に分かれています。それぞれ,生徒の作品がホールに展示されており圧巻でした。資料によると,その数602点! ちなみに,現地で渡される資料には,テーマがずら〜っと並んでいます。 その一部を記載します。(児童の名前は載せていません。)   学校で課題研究の指導をやっていて,結局やっていることは,この自由研究の指導とそれほどかわらないな〜,ということがよくわかってきました。子どものナイーブな自然観から,いかにして,科学的な探究へと進んでいくか。指導する保護者の腕が問われますね。結局,いい研究からは,「家に研究に対して肯定的な文化があって,そして夏休みイキナリ,でなく,日頃も研究のことを考えていている」ような家庭から出てくるのではないか,そんな気がしました。つまり,「自由研究は夏休みのやっつけ仕事ではなくて,あなたにとって,大事なものだよ」と言ってあげられる家庭です。これは学校でも同じだなぁ,と感じました。 市長賞などの上位入賞した研究は,まさに科学者顔負けの態度・姿勢で研究に向かっていることがよく理解できました。 思いついたことをいくつか。 中学校,高校と進むにつれ,「自由研究」はなくなります。なんでなくなるのでしょう?とてもいい取組なので,自分の授業でやってみてもいいかな〜,と考えたりしています。 夏休みになると書店に並ぶ「理科自由研究の本」が,ふつうの家庭にとって,唯一の自由研究指導のよりどころかと思います。完全に保護者向けの「自由研究指導者入門」みたいな本があれば,とても有用だと思います。 これだけ充実した取組なのに,web上に情報がないのはとても勿体ないです。校内で声をかければそれで住む,と言えばそれまでですが。。。いまや,保護者もまっさきにwebで情報を探す時代なので,1枚の要項だけでもアップされていると保護者はさらに助かります。さらに,個人情報が特定されない範囲で成果を載せれば,横手の優れた教育のアピールになります。こういった情報をガンガン載せていけば,首都圏から「教育

東ロボ君は物理が苦手

人工知能「東ロボ君」がセンター模試を受けた結果が話題になっています。  (以下, 小川もこ デリシャス・タイム さんからの引用) 2013 2014 総得点 387点(45.1) 386点(47.3) 平均 459点 422点 英語 52点(41.0) 95点(50.5) 国語 42点(44.7) 69点(54.2) 数学ⅠA 57点(51.9) 40点(46.9) 数学ⅡB 41点(47.2) 55点(51.9) 世界史B 58点(55.2) 52点(56.1) 日本史B 56点(56.1) 44点(48.2) 物理 39点(48.3) 31点(49.0) どうも,当ロボ君は物理がとても苦手のようです。人工知能と人間の思考は異なる点が多いので,これが,多くの生徒が「物理は難しい」という根拠といえるかどうかはわかりません。しかしながら,人工知能の苦手なことして, ・図形を認識すること ・暗黙に仮定された文脈を理解すること  があげられていますが,どちらも物理の問題に多く含まれる特徴といえます。なので,「人工知能にとって難しいことは,人間にとっても難しい」ということが少しは言えるのかもしれません。 「人口知能」の研究は,今後の指導要領改訂,入試制度改革にとって大きな意味を持つと考えています。人工知能が苦手な問題を抽出することにより,新しい制度が求める「文脈重視,コンピテンシー重視」の問題を作成するフィルタとして機能し得ます。 また,新制度への移行も促進されるはずです。すでに議論されているように,もし東ロボ君が高得点をとれるようになれば,「機会より劣る結果を出すために,少なくとも高校の3年間,死に物狂いで勉強する」ことの価値は薄れていくでしょう。もちろん,アスリートが車より速く走れないように,人間が問題に挑むことの価値は十分にあります。しかしながら,将来の職業に与える影響は甚大です。人工知能が普及するなかで, 「人工知能はけしからんから,一切使わずに,昔に戻せ」という議論は十分に起こりえます。しかし例えば,今,「自動車はけしからんから,全部,飛脚や馬に戻せ」という議論が成立するでしょうか。技術が普及してしまったら一方通行で戻

Epistemology

物理教育研究(PER)で Epistemology なる概念が議論されています。先のAAPTでの Redishの講演 でも話されたようです。ちなみに,自分は全く理解していないので,これから勉強,です。 ざっと調べた限りでは,知識の獲得に関する話のようです。授業をやっている限りにおいて,生徒と教師の知識の様相には相当な隔たりがあり,かつそれを乗り越える方法がまだまだ未熟だと感じています。

ILCかるた

イメージ
先日,学校の合宿引率で 岩手県水沢駅 に行ったところ,「ILCかるた」なるものに遭遇しました。涼しげな風鈴がたくさんあるなぁ,と思ったら,なんと,全ての風鈴がILCネタ!!!  「KEK」とあるので,KEKの方が作成されたのでしょうか。 横手でもかすかにILCに便乗しようという様子がありますが,現地ではかなり盛り上がっているようです。

南部陽一郎先生

南部陽一郎先生が亡くなりました。平成27年7月5日。 世界的な理論物理学者で、2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎(なんぶ・よういちろう)氏が5日午後8時12分、急性心筋梗塞のため大阪市内の病院で死去した。94歳だった。連絡先は名誉市民称号を贈った大阪府豊中市秘書課。告別式は近親者のみで行った。  亡くなられてからすでに1ヶ月が経とうとしていますが,そのことを思い出すたびに,なにかとてつもなく大きな存在が亡くなった喪失感を感じます。 著名な方なので,何度か研究会等でトークを聞いたりしたことがありました。  個人的な思い出のうち,ひとつはこれ 基礎物理学 : 過去と未来(3.基礎物理学の系譜,学問の系譜-アインシュタインから湯川・朝永へ-,研究会報告) 基礎物理学研究所での講演を収録したものです。 ご自身の歩みを物理の発展とともに語られる内容で,静かに語りかけられる様子が圧巻でした。たしか,予定時刻を大幅に過ぎていたのですが,聴衆はそのトークにただただ引き込まれ,時間を過ぎたことなど忘れてしまってます。(ふつうならベルがなったり,「早く終われ」と思ったりするのですが,このときばかりはそう考える聴衆はおらず,会場全体がまさに引き込まれていました。)理論物理学の歴史そのものを観た,感じたと思える機会でした。  もうひとつの思い出は,先生がかつて在籍された大阪市立大学に,私が大学院生として在籍していた当時,研究会でお話に来られたときのことです。 量子カオスの中村勝弘先生がホストで,南部先生と若い大学院生とで食事にご一緒させていただいたことがあります。そのなかで,「若い人が集まって自由にやれば,おもしろいことができますよ」というようなことをおっしゃっていたのが印象に残っています。今,上の講演録を読み返して,これはまさに先生が若い頃,大学に寝泊まりして仲間と過ごされたころの様子を語られているのだな,ということに気付きました。 いろいろな形があるかとは思いますが,何気なく集まって,自由に過ごし,夢を語り合う時間こそが,若い頃の最大の財産だと思います。今は高校に勤めていますが,例えば,学校でそういう時間,そういう集団を意図的に作り出すにはどうすればよいのでしょうか?自由な雰囲気が大事なのはなんとなくわかりますが, より具体的にとらえるの

秋田大学での授業 2015/5/12

秋田大学 数理・電気電子情報学科 数理科学コースの1年生のみなさんを対象とした授業を行なってきました。1回限りのゲスト参加です。   スライドはこちら(数理科学コースのwebサイト) 初年次ゼミ「数理科学の世界」におけるひとコマで,数学教員を志望される学生さんが多いとのことでした。高校の教員のお仕事の紹介や,これまでにやってきたこと,さらにこれから教職を目指される学生さんに期待することなど,楽しくお話してきました。 過去に出張授業などで出会った方がいるかな?と期待して行ったところ,1名ですが,自分の話を聞いてくれたことのある方がいました。とても嬉しかったです。  最初は,慣れない大学生相手の授業がやや不安でしたが,みなさん,とても真剣に聞いてくださって安心しました。どうもありがとうございました。

平成27年度 未来の博士養成講座

博士教員教育研究会 が主催する「 未来の博士養成講座 」の募集が始まりました。今年度(平成27年度)はゲスト講師もお招きし,より充実した講座となっております。興味をもってくれた高校生はもちろんのこと,教育関係者やメディア様の訪問・取材も歓迎しております。詳しくはリンク先をご覧ください。

平成27年度スーパーサイエンスハイスクール

今年度のスーパサイエンスハイスクール指定校が発表されました。 残念ながら,自分の勤務校である横手清陵学院高校は不採択でした。 昨年度までとかなり様相が異なります。  「開発型」の指定が25校中たったの1校でした。残る24校は「実践型」といって,過去に指定を受けたことのある学校のためのものです。 募集の枠(32校)よりも7校も少ない指定となりました。 これらは何を意味するのでしょうか。

Macbook 12インチは買いか?

http://www.apple.com/jp/macbook/ 久々に欲しいと思えるmacだと感じました。が,横手では実物を触れそうにありません。(売っている店がありません。)  白いmacを使っている人をあまり見かけなくなってきました。新しいの欲しい。。。

あきたサイエンスカンファレンス(ASC2015) 無事終了しました

博士教員教育研究会 が主催する, あきたサイエンスカンファレンス ,今年も無事終了しました。 秋田魁新報で紹介されています。 研究発表の形態としてはすっかりメジャーになったポスターセッション,学会のジュニアセッションや,SSH校,理数科の高校などでは盛んに行なわれていますが,秋田県内で,ふつうの学校が自由に発表できる場は,ここ「あきたサイエンスカンファレンス」しかありません。 高校生にとって,外部での発表は重要な意味を持ちます。聴衆は他校の生徒です。審査員や先生ではなく,純粋に自分の発表に興味をもってくれる聴衆に向かって話すからこそ,「伝えたい」「伝えられなかった」と真剣になれるのです。聴衆とインタラクティブに話せるので,原稿読みの一方通行にならず,「会話」できるのもよいところです。 講師の 川崎先生 のトークも,審査でほんとんど聞けなかったのが残念だったのですが,高校生の心をがっちりつかんでいて,大人気でした。 教員も生徒も,学校の外で,人とのつながりを作っていけるたいへん貴重な機会でした。関係した皆様,どうもありがとうございました。

SSH中間評価

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている高校は,5年の指定機関のうち3年目に中間評価があります。事業が計画通り振興しているかを文科省・JSTから厳しくチェックされます。学校にとっては残り期間のSSHの運命を決定づける,重要な評価です。 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/02/1355377.htm 年を経るごとに評価の段階が細かくなってきており,今回はなんと5段階評価になっています。  注目すべきは,東北地区の学校の健闘です。上から2番目の「これまでの努力を継続することによって,研究開発のねらいの達成が可能と判断される」に5校もランクインしています。関東・関西・九州と比べて指定校の数が少ないことを考えると,大健闘と言えます。 東北地区の学校は,毎年の「教員研修」や「東北地区発表会」で顔を合わせいる仲間です。先進的な英語教育や課題研究などの取組で頑張っている姿をずっと知っているだけに,今回のこの健闘は本当に嬉しいです。しかも,全て公立校で,県内の進学トップ校もあればそうでない学校もありますが,都会にある「超進学校」ではないですし,潤沢な予算とか大学の付属校とか,でもありません。つまり, いわゆる「普通の学校」が並々ならぬ努力をして名を連ねているわけで,本当にすごいことだと思っています。自分の勤務校もこれに続けるように頑張ろうと思いました。

中教審

ちょっと前のニュースですが,秋田県教育長の米田進氏が 中教審の委員になっています。

最近の活動から

あっという間に3月,卒業式のシーズンです。今年度ももう終わりだなぁ,と思って,このまま終われればよいのですが,SSHの報告書に加え,博士教員教育研究会が主催する ASC2015 , 新潟大学での物理教育ワークショップ, 天文学会 と3つも予定が入っています。 最近の活動を振り返ってみます( リストはこちら )。2月にはいくつか出張授業がありました。大曲小学校ではいつもの磁石の授業を実施,今年も楽しんでくれました。横手高校では2年理数科の課題研究の準備を1年のこの時期に始められるということで,課題研究の方法についてお話してきました。最近,SSHの次期申請と関連して,東北大学の 有本先生 を中心としたグループと議論をさせていただいており,いわゆる「新しい能力」についての勉強・理解を深めているところです。「研究をする」という営みがいかに難しく,創造的な活動であるかということを再認識しているところです。そういった最近の経験からわかったことを,横手高校の皆さんにお話させていただきました。湯沢高校「ひも理論」では,「弦の振動」を学び終わった生徒さんだということなので,少し演習っぽいものを入れてみました。「物理基礎」で学ぶ「固定端」は,ひも理論の近年の発展を支えた「D-ブレーン」なのだということをお話してきました。湯沢でも横手でも,みなさんよく聞いてくれ,楽しんでくれたと感じているのですが,やはり最後の質疑応答で,シャイなのかあまりお話ができませんでした。高校の授業の場合,次の授業や帰りの会の時間が決まっていて,研究者のセミナーでよくある,「トーク後の,インフォーマルな,だらだらした感じの会話」ができないのがとても残念です。 今年度も,台湾での新たな出会い,東北大学の皆さんとの出会い,物理教育学会東北での出会いなど,印象的な出来事が多くありました。残る3月の活動が価値あるものになることを祈るばかりです。

横手南小学校プロジェクションマッピング 2015.2.14

イメージ
今年も横手かまくらの季節がやってきました。横手南小学校の校庭には「ミニかまくら」が作られますが,今年はそれに加えて,「プロジェクションマッピング」がありました。