ブラックホールを描いてみよう 190628 御所野高校

EHT によるブラックホールシャドウ撮影の画期的成果をうけて開発した授業の第1回目です。御所野高校の生徒さんたちに,ブラックホールの研究に使う「ペンローズ図」にチャレンジしてもらいます。前半はブラックホールシャドウに関する解説を,記者会見の動画を用いて行いました。過去に行った水沢観測所の観測実習の一コマも紹介。そして前半1時間の締めは,薄い膜(Tシャツ)とたらいを用いたブラックホール実演です。ブラックホールが空間をゆがめる様子をつかみます。















さて,休憩をはさんでいよいよ,「ブラックホールを描く」練習に入ります。まず,「はさめるホワイトボード」,ペン,磁石を使って,動物が歩く様子を図にしていきます。





ブラックホールや光円錐が登場します。






最後はペンローズ図です。都合により画像は載せませんが,みんなしっかりできていました。


生徒さんがどれだけ楽しんでくれたか,本当のところはわかりませんが,自分の印象では,取り組んでくれた全員が内容を理解して,課題をこなしてくれたと感じています。大成功といってよいのでは,と思っています。うまくいった要因として

  • 動物をたくさん登場させて,「運動をグラフで表す」訓練を十分に行ったこと。特に,数学でやるように最初に直線を引くのではなく,磁石をおいていったのがわかりやすかったのでは。。
  • 専門用語を数式を全く使わなかった。「グラフ」「光円錐」「相対性理論」「座標変換」などはいっさい使わなかった。光円錐は「光の三角形」 などと言い換えました。
実はこの2番目は,お医者さんが患者さんに話をするときのやりかたと全く同じです。受講者の目線に立って行いました。今回はバリバリの科学者養成,ではなく,専門用語を覚えることが目的の授業でもありません。

この授業の実施にあたり,齋藤憲三・山﨑貞一 顕彰会 様からの研究助成,水沢観測所の皆様,勤務校(横手清陵)の先生方など,多くの方々からの支援をいただいております。 感謝いたします。







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