平成28年度 横手市児童生徒理科研究作品展

今年も,横手市の小学生の自由研究発表会に参加してきました。

場所は昨年と異なり,浅舞公民館蛭野分館。もっとも,例年ここで開催していたようで,昨年度が特別(横手市役所での開催)だったようです。




いつも通り,お家の方と小学生で賑わって,充実した作品展でした。

 公式資料をもとに,出品数をプロットしてみました。


 平成18年度からリニアに増え続け,23年度からほぼ安定しています。今年度は過去最高の653作品!横手市の児童数4149人ですから,約 1/7 の生徒が出品している計算となります。

出品されたポスターとレポートを眺めていると,優れた研究の背景に,それを支える環境があることに気づきます。例えば,親が指導に熱心だったり,兄弟(お兄さんやお姉さん)に影響されて研究を始めたり。あるいは,家が農家で作物の様子を観察することができたり。。

高学年の研究では,研究手法こそ小学生らしさがあるものの,着眼点や研究の展開においては,SSHの高校生顔負け,の研究もあります。いずれにせよ,やっている本人が楽しんで,夢中になって,頑張り続けてやっている様子が伝わるのがいい研究。英語で言う「persistence」が,科学者に重要な資質で,それを持っている子どもの研究が伝わる作品展です。

最後に,この「自由研究」は,親もおじいちゃんもおばあちゃんも妹も弟も科学研究に巻き込まれ,コミュニティがさらにその体験を共有するという意味では,市民社会の科学啓蒙活動として最も充実した体験だと思います。一般の大人がアクティブに科学をする,という意味でこれ以上の活動はありません。子どもの指導をしているうちに「理科って面白い?」と感じる瞬間が訪れます。しかし,その家庭内の様子は学校からも大学からも見えないこと,夏休みの期間限定であることなどから,あまり教育研究の話題にはなっていません。もっと注目して,良いと思います。







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