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電流の水流モデル

今年度の最初のころに、 坂東昌子さん、 松田卓也さんと議論した内容がこちらのblogで紹介されています。 http://jein.jp/blog-masako/512-blog-41.html 今回の例のように、広まっているけど見過ごされていることが他にもたくさんあるのかもしれません。

中学生理数アカデミー 11/20 青雲館 11/27 明徳館

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中学生を対象に行なってきた実験教室、終了しました。 11/20 横手高校青雲館 11/27 明徳館高校(秋田市) 来てくれた生徒のみなさんはみんな好奇心旺盛、勉強もよくしているようで、「原子」のことを訪ねるとたくさん答えが返ってきます。 実験をやっていると楽しいのは、予想外のことを発見できることです。今回もいくつか新発見がありました。やはり子供は実験の天才だ!と思いました。 来年も同じイベントが開催されるとしたらまたぜひやってみたいです。

技術家庭科授業研究会 10/22 大森中

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横手市の中学校の技術・家庭科の先生方が集まる研究会で講演を行なってきました。 この講演のきっかけは、毎年大雄中で行なっている授業でした。中学生の研究のきっかけとして、「エネルギー」をテーマに講演をしているのですが、そのとき大雄中の先生が声をかけてくださったのです。 全く門外漢の私が何を話そうか。。と悩みましたが、結局、「秋田のエネルギー」に重点を置いて話すことにしました。ちょうどSSHを申請するときに、秋田の自然エネルギーについて調べていたので、その結果をお話しました。地元の先生方でも知らない話もあって、興味深く聞けた、との感想を聞いてホッとしました。 秋田県には豊富な自然と食料、エネルギー資源があります。沿岸部に行けば立ち並ぶ風車に圧倒されます。小安峡ではダイナミックに吹き出すお湯に出会えます。地元の方には慣れ親しんだ光景でも、自分にとってはいまだに新鮮なことがたくさんあります。 高齢化など暗い話題も多い秋田県ですが、資源・自然環境面では優れたモデルケースとなりうるチャンスがあると思います。このチャンスを掘り起こすことのできる若者を育てることが大切だと思っています。

SFT2010

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専門分野の研究会に行って発表してきました。 SFT2010 ひも理論の中に、「SFT」、日本語では「弦の場の理論」という分野がありまして、この分野で活躍する世界中の研究者が京都に集結して行なわれました。 この分野は日本人研究者の貢献が非常に大きいのです。そもそもSFTの「元祖」は有名なKaku-Kikkawaの理論ですし、京都の「HIKKO」グループはゲージ不変なSFTをWittenとほぼ同じ時期に完成させ脚光を浴びました。自分が大学院生になった1995年はそれからほぼ10年後で、SFTはひも理論研究の主流からは外れていましたが、国内にはこの分野を地道に研究する流れがしっかりと続いていました。自分もその影響下で育って、この分野を選んだわけです。 で、その記念すべき京都の地でSFTの研究者が集結するという、夢のような研究会が行われました。スケジュールの都合を主催者側に伝えてあったこともあり、自分の出番は、間違いなくこの研究会の「目玉」であるSchnablの直後になってしまいました。彼の発表のサプライズの後で(彼は未発表の内容を話しました)ええんかいな、、と思いつつも、みなさんなんとか聴いてくれたのが救いでした。 仕事の都合で2日目の午前中には会場を後にしたのですが、本当に濃く、素晴らしい時間が過ごせたと思います。参加者のみなさん、そしてなによりオーガナイザーのみなさん、ありがとうございました!

中学生理数アカデミー(1) 大館国際情報学院 10/16

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秋田県の高校教育課が主催する中学生向けの教室の講師として授業をやってきました。レベルの高い内容に触れてもらう、というのが趣旨で、県北、中央、県南の3カ所で数学と理科の授業を行います。今回は県北地区の会場、大館国際情報学院です。駅では有名なワンちゃんが出迎えてくれました。 授業内容は、「素粒子」です。素粒子の簡単な説明から入って、はかるくんによる実習、霧箱の観察、と盛りだくさんです。 この実習は、短い時間の中で「仮説の設定→仮説の検証→結果の発表」というプロセスを全て行なうという、大変欲張りなものになっています。生徒のみんなはたいへんに意欲が高くて、きちんとした仮説を立ててがんばってくれました。授業が終わった後にも質問してくれる子がいたりして、本当にやりがいがあったな〜、と思います。 11月には県央(明徳館)、県南(横手高校青雲館)で同じ授業を行います。どんな中学生がやってくるのか、楽しみです。

ハリザッコ

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横手市浅舞 琵琶沼にて。画面中央ほどに2匹写っています。よく見るともう何匹かいます。 この沼には トミヨとイバラトミヨの両方がいる そうなのですが、上から見るだけではどっちだかよくわかりませんでした。

「どこでも天体観測」大曲小学校 8/31, 9/2

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大曲小学校の4年生のみなさんに、「どこでも天体観測」の授業を行なってきました。インターネット望遠鏡を使って天体観測を行うプログラムです。 8/31 は残念ながら望遠鏡の調子が悪く、星のお勉強と、プラネタリウムソフトmikataの映像を見るだけになってしまいましたが、9/2 はイタリアの望遠鏡が復旧し、無事観測を行なうことができました。子どもたちは「夏の大三角形」や木星の映像をリアルタイムで観測しました。 今回の生徒は昨年の授業を受けてくれた学年なので、みんな自分のことを覚えていてくれて嬉しかったです。やっぱり小学校の授業は楽しいですね。 皆様、どうもありがとうございました。

夏季合宿セミナー 7/31 ~ 8/2

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さて、今年も恒例の夏季合宿セミナーの季節がやってまいりました。秋田県の将来を担う高校生が集い、実験や勉強をする、夏の大イベントです。 今回は「博士号教員」チームが実行委員に加わり、セミナーの運営について積極的に議論しながら方針を練っていきました。実行委員の先生方は毎回変わっていくので、今年で3年目になる自分は「ベテラン」の域に入ってきたのだなぁ、と感慨深いです。 内容も盛りだくさん。博士が担当したのは、1年生の実験、講義、交流会。2年生は交流会のみです。 こちらは「ひも理論」の講義の様子。さすがにみんな意欲的で、いろんなことを聞いてきてくれました。 今回、新しく「光」の実験を導入しました。 「光」ってのは本当に不思議です。人間にとっては本当に身近でありふれているけれども、逆に身近すぎるために、その本質が明らかになったのは、せいぜい百年前といっていいと思います。応用的にも、光の量子的性質を活用したレーザー光はいまや欠かせないものとなっています。 また、素粒子論の立場からも、「光」は特別な意味を持っています。現在の素粒子の理論は、すべて「ミクロスケールでの光の理論」とも言える「量子電磁力学」と同じ形で整備されているからです。 光は理論的にも、ミクロな世界の物理を切り開くためのきっかけとなったのでした。 と、個人的にはいろいろな想いこそあれ、高校物理では光の「波」の側面だけが扱われているので、粒子的な切り口から話ができたらな、と思ってこの実験を考えてみたのでした。 で、もともとやりたかったのは、「 量子消しゴム 」実験だったのですが、この実験、光学系をそれなりにきちんとセッティングしないとうまくいかないようで、予備実験でも結局成功しませんでした。なのでこれはあきらめて、光の干渉、偏光、直進性、波長の違いなどいろいろな性質を盛り込んだ実験を行いました。 おみやげは偏光板で作る「black wall」。これ、先輩の教諭に教えてもらったものですが、けっこう不思議です。 この合宿に着いては、さらに写真を追加する予定です!

角館高校 出張授業 7/27 ~ 7/28

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この夏は、清陵の合宿、この角館の合宿、県の夏季合宿セミナー、と合宿づくしの夏でした。 さて、角館高校の2年生のみなさんの授業。場所は プラザホテル山麓荘 さんです。田沢湖のそばにある高原で、有名な乳頭温泉へと向かう途中にあります。 1泊2日で、1日目は実験、2日目は講義、という充実したプランです。 1日目の様子。自然放射線の測定をしています。 2日目は講義でした。ちょっと難しい話だったかもしれませんが、みんなよくついてきてくれました。 温泉も楽しめて、角館高校の先生方、生徒方と楽しめた合宿でした。みなさんどうもありがとうございました!

東北大 理・物理 産学連携・キャリアパスシンポジウム

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7月10日(土)に東北大学理学研究科物理学専攻が主催する 物理学専攻 産学連携・キャリアパスシンポジウム に行ってトークをしてきました。実は去年も東北大学側から声をかけてくださっていたのですが、都合があわず実現しませんでした。 イベントの主な対象は、ドクターコースへの進学を考えている、あるいは企業に就職しようとしている院生やポスドクの方々で、幅広い講師から様々なキャリアについての話を聞く、というものです。最近のこの手のイベントは「研究者以外」の進路について解説されることが多いのですが、今回は研究者の方々のトークが沢山あって、自分にも大変参考になりました。 自分が秋田に来てからの活動内容について話をしたのですが、若い方からの質問がたくさんあって本当に盛り上がりました。最後の談話会でも、秋田県の博士号教員について若い院生さんたちと語り合いました。 自分が若い頃は大学でこんなイベントはなかったように思います。今の学生さんは恵まれているなぁ、とか、大学も大変だなぁ、とか、いろいろと考えました。 参加者のみなさんともたくさん話ができて、本当に有意義なシンポジウムでした。みなさま、ありがとうございました。

鳥海山

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横手市から見える鳥海山です。冬の間は隠れていましたが、春の天気のよい日であれば、うっすらと見えます。横手市街地からはほとんど見えませんが、障害物の少ないところに行けば姿を現してくれます。撮影場所は平鹿総合病院の北側です。

横手高校定時制 出張授業

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横手高校(定時制)の4年生を対象とした出張授業に行ってきました。5/18に磁石、6/1は素粒子、と2つの授業を行ないました。6/1の様子を紹介します。 粒子検出器「はかるくん」の説明をしています。 計算中! 「霧箱」の説明です。さあ、α粒子を見るぞ〜 「見えた〜」と声があがりました。 初めての定時制での授業でしたが、みんなの学ぶ意欲に感心しました。また呼んでくださるとのことなので、よろしくお願いします!

ランプ

ハイスピードカメラ EX-F1で撮影した、消火灯(消化器の上で光っているランプ)です。1200fps、つまり1秒あたり1200コマでの撮影です。 まるで救急車のランプのように点滅しています。 ちなみに、インバーター式の蛍光灯を撮影しても、ずっと点灯したままに見えます。「インバーター」というのは周波数を変換する装置の意味。ちらつきが少なくなるよう、周波数を上げています。

十和田市現代美術館

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連休中に行ってきた、 十和田市現代美術館 の写真です。 内部の写真は撮れないのですが、いくつかの展示は外からも見えるようになっていたり、まわりにも多数の作品があって、子供と一緒に楽しめます。 市でこれだけのことをやっているのがすごいなぁ、と感動しました。

自由落下と重力加速度

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ふつうに玉を落下させ、位置を測る実験です。県の理科部会からお借りしている高速度カメラ EX-F1 を使いました。 またもや生徒に見せた実験では精度が悪かったのですが、再び自分でチャレンジ。 解析は 運動くん で行ないました。 結果をmathematica (excel) に読み込ませ、fitさせます。  重力加速度は 10 m/s^2 と出ました。真の値を9.8 とすると 2 % の誤差なのでまずまずかと。 ここまで授業でやろうとすると、おそらく2時間コースになると思われます。 それにしても、前回のビースピにしろ、今回のハイスピードカメラにしろ、便利な機械のおかげで力学の検証がほんとうに簡単にできるようになりました。すごい時代だと思います。

力学的エネルギーの保存

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  ふだんの授業で 「物理の中では超超超大事やで~」 と言っているエネルギー保存。実験でバシッと実感してほしかったのですが、生徒と実験した結果、精度があまり出なかった。。。 悔しかったので改良しました。 フック付きのおもりにエナメル線を結び、台に固定します。速度は「ビースピ」なるもので測定します。 結果。横軸、縦軸はそれぞれ位置エネルギー、運動エネルギーを質量で割った量です。理論的にはデータは傾き1の直線にのるはずです。excelにfitさせた直線の傾きは1.0229となっています。 来年度はぜひ生徒といっしょにやってみたいと思います!

出張授業一覧

今年度の出張授業一覧が秋田県のwebに掲載されました。 平成22年度博士号教員要請派遣事業【出張授業一覧】 いくつかの授業で、昨年度内に改良された点や新しい写真などを加えました。 世界はひもからできている(175KB)(PDF文書) 素粒子は気まぐれ ~テーブルで行う素粒子実験(211KB)(PDF文書) じしゃくのふしぎ(160KB)(PDF文書) 去年からあまり新メニューを増やしていないので、小・中向けの新メニューを今年度中に追加できれば、と考えています。

博士号教員の採用

教員採用試験の応募の時期です。 「博士号教員」といえば秋田県が有名ですが、いろいろな自治体で同様な募集をしています。自分が知っているものだけリストアップしてみました。 秋田県 5/31 http://www.pref.akita.lg.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1273484259844&SiteID=0 岩手県 5/21 http://www.pref.iwate.jp/view.rbz?cd=25291 京都市 6/10 http://www.city.kyoto.lg.jp/kyoiku/page/0000079519.html 京都府 6/16 http://www.kyoto-be.ne.jp/kyoshoku/cms/?page_id=19 ここに挙げたもののほかにも「社会人特別選考」という名前で、博士号保有者が応募できるものがありそうです。

SSH 採択

平成22年度のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)採択校が公表されました。 資料はこちら。 https://ssh.jst.go.jp/ssh/V_edit_info.asp?id=0&page=top&user=local&info=100 私の勤務する横手清陵学院高等学校も採択されました。

Super Science High School

This is a translation from Akita Sakigake news http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20100407l 36 high schools, including Yokote Seiryo Gakuin (Akita),  are selected  to be Super Science High School,  by  Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, Japan On 7 April 2010, ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology of Japan (MEXT) has selected 36 high schools, including Yokote Seiryo Gakuin,  as Super Science High School.    Among 36 schools, 3 are national, 31 are public and remaining 2 are private schools.  The whole number of super science high schools, including currently running,  is 125. Each schools applied their research plans, such as `Systematic, active learning plan for nature and environment  to  develop ability of thinking’ (Kinkowan, Kagoshima) or `Planing, adverting  Monotukuri   by students’ (Tokyo Tech High School of  Science and Technology). Wikipedia http://en.wikipedia.org/wiki/Super_Science_High_School        

台湾に行ってきました

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秋田に来る前に研究をしていた台湾ストリンググループにて、研究発表を行なってきました。 今回は、参加された研究者の方に協力していただき、講演をしている場面の写真やビデオを撮影していただきました。出張授業で、「理論の研究の現場」を生徒に伝える方法があまりなかったのですが、これでだいぶ充実しました。 相変わらず現地には日本人の研究者がたくさんいて、現地スタッフと活発に研究している様子が伝わってきました。 セミナー会場の台湾大学 新物理棟です。 現地でお世話になった皆様、どうもありがとうございました! 毎年訪問できるようにがんばりたいと思います。

物理学会@岡山 その2

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この学会のための宿をとる時期が遅くて、すでに岡山駅周辺は満杯でした。倉敷ならまだ宿があったので、せっかくなら面白いところを、と思って、 アイビースクエア というところに泊まりました。昔の町並みを残す「美観地区」のどまんなかにある宿です。宿自体が古い建物です。 宿の外側は壁で囲まれています。 玄関。すごい風格です。 宿が美観地区にあるので、倉敷駅との行き来の途中は観光気分です。 川?のそばの柳の木がいい感じでした。

物理学会@岡山

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2010年 3/19 ~ 3/22  まで、岡山大学で開催された日本物理学会に参加してきました。 http://w4.gakkai-web.net/jps_search/2010sp/index.html 今回は、専門分野(ひも理論)の発表に加えて、高校での教育の発表、そして「インフォーマルミーティング」という会議にも参加しました。 第2回 科学教育若手研究会主催 日本物理学会インフォーマルミーティング 「若手と科学教育を語り合う会」 このミーティングでは、「ファシリテーター」というものをさせていただきました。要は議論の仕切り役なのですが、自分のグループでは私が秋田県の教育について情報を持っている側だったので、自分のしゃべり中心で進行させていただきました。いろいろとご意見を聞くことができて本当に貴重なミーティングでした。議論してくださったみなさま、どうもありがとうございました。 いろいろな方々と

超ひもが売っていた

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いつもの出張授業では、「ひも」の長さについて、「超ひもは短すぎて絶対に見えない」「物理学的に許される最小の長さ(プランク長)とおなじくらい」と説明しています。 しかし、この前スーパーで超ひもを見つけてしまいました。 さっそく袋から出してみます。 入っていたのは開いたひも(Open String)でした。しかも、色がついています。ちなみにこの「ひも」は食べることができます。味は。。。  ぜひ食べてみてください。

秋田北高校 出張授業

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秋田北高校に行ってきました。「冬季合宿セミナー」に参加した生徒が、「ぜひ「ひも」理論の話をしてほしい!」とのことで呼んでくれたのです。 合宿セミナーのようなイベントでは、単にそのときのイベントを盛り上げるだけでなく、その後のつながりをうみだすことが大切だと思います。その意味で、今回呼んでくださったのは本当に嬉しかったです。 授業ではたいへんリラックスした雰囲気で、なおかつ真剣に話を聞いてくれました。ひも理論の話はすごく難しいのですが、興味を持ってくれたことに感動しました。 北高のみなさん、どうもありがとうございました!!

大曲小学校 出張授業

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2月16日、2月19日に大曲小学校に行ってきました。3年生の磁石の授業です。 何がじしゃくにつくかな〜?  生徒たちはいろいろ試してみます。 「動いた!」キュウリが磁石で動く瞬間です。 派手なデモンストレーションはしませんでしたが、意外なものが磁石で動く「驚き」を体験できる授業ができたと思っています。 小学生向けの出張授業メニューは、いまのところ今回の「じしゃく」と、「インターネット望遠鏡」の2つです。いずれも学校の学習とリンクさせる形で実施しています。もう一つ、面白いテーマを取り入れたいと考えています。 小学校の授業はいつ行っても大変楽しいです。みなさん、どうもありがとうございました!

かまくら

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横手では昨日から「かまくら」です。今日はかまくらが融けてしまうのでは、と思うくらいいい天気だったのですが、しっかり残っていました。去年は、横手南小のすぐそばに「武家屋敷通り」があることを知らずに見逃してしまったので、観に行ってみました。通りはすごく暗くて、写真もうまく撮れないほどです。そんななか、あたたかいあかりを灯すかまくら。中にいる人たちが「入ってたんせ〜」と呼び声をかけたり、甘酒を持ち込んだりする姿がとても印象的でした。

磁石でキュウリを動かす

強力な「ネオジム磁石」を利用すると、通常の磁石では難しい実験がたくさんできます。なかでも、最もショッキングなのが、 野菜に磁石を近づけると、反発する という実験です。野菜に含まれる水の反磁性のため、このような現象がおきるのです。 来週の出張授業でぜひこれをやろうと思って、準備していました。去年もトライしたのですが、いざやってみると予備実験の段階でうまくいかず、授業ではやりませんでした。 今回はなんとしてもやってやろう、と思って、がんばってやったのがこれです。   参考にさせていただいたのはここです。 http://www.pref.aichi.jp/shin-san/kagaku/nurture/prog/plan/plan/contents/a-8.html   ポイントその1 とにかく反磁性ってのは弱い!なので、キュウリをつるした棒が抵抗なく回るような、最新の工夫が必要です。下から支えてヤジロベエ方式にするときには、軸の部分がとにかく抵抗のないようにまわるような工夫と、バランス取りが必要です。今回のようにつるす場合は、糸に直接つなぐと、糸のねじれ力が働いてうまく回りません。なので、今回のように抵抗の少ないジョイント部分を設ける必要があります。 さらにやっかいなのは、スタンドや接合部などのどこかに磁石にくっつく素材を用いていると、非常に不便だということです。油断してると磁石が飛んでいきます。なので、接合部(糸も含む)は磁石につかないエナメル線です。台は発泡スチロールで自作しました。 ポイントその2 キュウリの皮(青いところ)は全部とる! アホみたいなことですが、なかなか気づきませんでした。水分の少ない皮は除いたほうがよく動きます。   で、こんだけ工夫してやっても、キュウリはそろ~~っとしか動きません。子どもにはウケないかもしれませんが、とにかく磁石で野菜が動くというのは驚きだと思うので、やってみます。

教育応援プロジェクト

リバネスから発行されている「教育応援プロジェクト」という冊子で、秋田に来てから続けている 「インターネット望遠鏡」のことを取り上げてくださいました。  本屋さんでは売っていませんが、全国の高校に届いているはずです。 自分は宇宙に関係のある研究をしていますが、天文少年だったわけではなく、今でも望遠鏡に関してはド素人と言っていいレベルです。こんな自分でもインターネット望遠鏡を使えば、簡単に観測ができてしまいます。凄いです。 来年度もこれを使っていろんなことをやっていきたいと思っています。

海角七号

去年大ヒットした台湾映画です。 公式サイト 日本語字幕も吹き替えもありませんが、amazonで買って観てみました。 大ヒット作なので、すごく期待していたのですが、ビミョ〜。。。 「友子」がやたら怒っているのですが、なぜそんなに怒る必要があるのか、よく伝わってきませんでした。 また、中国語(國語)の練習に、と思って買ったのですが、台語(台湾語)が多くてあまり役立ちませんでした。景美の市場で感じた「台語ワールド」、あれがさらに濃くなった感じです。「あ、いるいる」って感じの登場人物が多かった。それがヒットした理由なのかもしれません。台語がテレビや学校で禁じられていた時期が長かったことも関係があるはずです。だから、日本の「寅さん」みたいなものが望まれているのかもしれませんね。

iPad

iPad ついに出ました。 自宅でその魅力を活かせるのか、いまいち確信が持てませんが、実は教育現場でかなり役立つのではないかと感じています。 動画や画像を見せたいけれど、プロジェクターやテレビを用意するのが不可能なとき、面倒なとき。そんなときに役立つのではないかと。1年分のネタを用意しておいて、授業に常に持っていっておけば、とっさの場合でも、「あ、波の干渉の動画ね、あるわあるわ、これみてみ」というふうに対応できるのでは、と思います。 40人学級で全員に見せるのは難しいと思いますが、20人程度まで(例えば、物理の選択クラス)なら、なんとかなるのではないでしょうか。もしくは生徒に渡してまわしたり(遊ぶ人が出てくるのが問題ではありますが。) ラップトップでも同じようなことはできますが、やはりiPadのように簡単に持ててパッと向きが変えられる、というのは相当に便利なはずです。 こういうモバイルデバイスの最大の利点は、あらためて言うまでもなく、「従来メディアでは絶対に入りきらない量のコンテンツを持ち歩ける」ということです。大量に情報を持ち歩けると、人間の「今日はこんな気分なので、これがしたい」「急に○○したい」という要求に対応できるようになります。iPodは、いわば家のCDラックを外に持っていくことができる、それで成功したわけです。 授業は本来しっかりと計画されているべきですが、やはり時間がなかったり、とっさに「これを見せられたら」と思うことがあります。iPadはそんな要求に応えられるのでしょうか。

湯沢高校 2日目 1/26

湯沢高校 2日目です。 看板メニュー「世界はひもからできている」の授業です。前半の自己紹介を多めにやってから、「ひも理論」の紹介をしました。 今回の新しい試みは、 wxmaxima という数式処理ソフトウェアによるグラフの作成です。Dブレインにつながっている「ひも」の絵を描いてもらうことにしました。 授業の中では実際に作業をしてもらう時間は無かったので、今回も宿題に。おもしろい作品が帰ってきたら、このページに掲載しようと思っています。 湯沢高校のみなさんは、本当に真剣に話を聞いてくれて大変に楽しかったです。 宿題は難しいと思いますが、なんとか頑張ってみてくれると嬉しいです。 どうもありがとうございました!

湯沢高校 1日目 1/19

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湯沢高校の2年生理数科を対象とした、素粒子・ひも理論の授業がスタートしました。 2回にわたるコースです。 初回は素粒子の実験コース。「霧箱」の観察と、放射測定装置による実習です。理数科が対象ということなので、ややレベルの高い課題を課しました。 恒例の「霧箱」です。今回はいつもの容器よりさらに大型のものを導入して、線源なしの観察も行なってみました。みんな素直に驚いてくれたようで嬉しかったです。 γ粒子を測定したあとの、解析の方法を説明しています。課題を出してくれるのを楽しみにしています。 次回は「ひも理論」の解説です。前回にひきつづき課題を用意してあります。 秋田に来たときからず〜っとやっている授業ですが、単にお話をするだけではなくて、本を送ったり、課題を出したりして、「手と頭を動かせる」出張授業へと進化させています。26日もお楽しみに!

あけましておめでとうございます

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はじめて過ごす秋田の正月。雪に埋もれていました。写真は正月前に秋田市で撮影したものですが、このあと雪が降り続けました。 秋田に来て、高校教諭になって2年がたちました。今年が飛躍の年になると信じて、がんばっていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。

冬季合宿セミナー

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秋田県総合教育センター で「冬季合宿セミナー」が開催されました。秋田県内の高校生が集まって、予備校講師の授業、外部講師による講演、博士号教員の講義、演習などを体験する恒例の合宿です。秋田のDoctorsが大活躍するイベントです。 12. 26  1年生対象「世界はひもからできている」 1年生にとっては難しい内容だったはずですが、興味をもって聞いてくれました。実際の論文や教科書(ぜんぶ英語)を見て、みんなビックリ。「理系なのに英語も勉強せんとあかんの〜」「見たこともない数式、記号ばっかし」 12.27     「テーブルで行なう素粒子実験」2年生対象 「霧箱」ではじめてみる素粒子の姿。ちゃんと見えたかな?はじめて出会う、他の学校の生徒どうしで協力して実験を行ないます。 後半は、粒子測定器を用いた、かなり高度な内容を扱いました。測定データを数式であらわす作業をとおして、数学と物理の関連性を実感できるのではないでしょうか。結果は宿題にしてあります。答えが届くのを楽しみにしています。 今回参加してくれた生徒たちは、ほんとうに好奇心旺盛で、いろんなことに興味をもって参加してくれました。こんなセミナーを続けていけば、きっと秋田から未来を背負う人材が育っていくと期待しています。参加してくれたみなさん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました!